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未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

審査統一基準(五段以下)/平成28年度

中、高生で弓を引かれて審査を受審したい生徒さんは目を通して欲しいものです。
 八節の形が解って、入退場までスムーズに出来、正しい事を行おうとする気力の一心さを秘めて、思い切って引いて欲しい。特に弐段までは的中不問とあります。確かに的中すれば有利と考えられる事も一理あるでしょうが、会、離れでやるべき事を心掛け、的中よりも矢所の安定を図る事が先でしょう。離れで的中を求める射になってしまう事は是非とも避けるべきでしょう。例えそれでその場の的中を得られたとしても、そこから先ずっと同じように離れを離れだけで考えてしまい、タイミングを窺って離す射に陥ってしまうでしょう。審査される先生方は離れた瞬間に的に目を移し、中ったか?外れたか?をまず気にして見られる方は居ないでしょう。当然、中てに行った射か、これから先的中も安定してくると予想できる射かの区別は見てわかる方々です。部活動では先輩たちに混ざって審査練などすると違いに焦る事も当然でしょうが、自分の今の段階を精一杯で問題ありません。良いものを作り出すにはそれなりの経験と時間が必要でしょう。従って審査の基準も段階ごとに決められています。今時点での自分が何をしようと考えて弓に向き合っているかを正直に見てもらえば充分でしょう。参段、四段で的中の記述が出て来ますが、やはり弐段までにどう過ごしてきたかで同じ的中でも差が出るでしょう。的中中心とされていない時期に安易に的中を求めると、先でも離れの操作で中りを求めてしまう。そこに入ってしまうとずっと其処らでうろうろする事にも成り兼ねないですね。
 私の一級上の先輩に同級生の中で一番最後まで中りの出なかった人がいましたが、いざ中り出すと外さなかったのを覚えています。高校でも個人で全国へ進み、大学でも王座で20射皆中を難なくされていました。インターハイ予選の個人決勝射詰めで、勝負が長引き八寸的が立てられた時には、顧問の先生をはじめ部員一同が「これで勝った」と言うほど矢所が定まっていたのを記憶しています。以前にも書かせていただきましたが、その先輩の射は弓道に直接触れていない観客の目を奪うほどで、中りうんぬんと言う以前に目立っていましたね。私の少ない経験の中で二人ほど居た中のお一人ですが、射位で後ろに立って引かれると、前で風圧と言うか、迫力と言うか、言葉での表現は難しいですが、存在感を見えていなくても感じていました。もう一方は他校の方でしたが、実は、この二方が個人の決勝で八寸を射合った両名というオチです。今も弓の冴え、火の出ずる事急なりなどの言葉と共に頭に残っています。

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