mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

元々(そもそも)打ち起こし

八節のどれでも突き詰めて考えていくとかなり難しいです。しばらくは元々、そもそもなので簡潔を目指します。

弓構えのまま腕を九十度回転させれば打ち起こしに近くなりますが始めに弓が照らない工夫が必要です。それとなるべく弦を引かない様(弓弝が広がらない)に上げます。弓構えで羽引きをするかどうかは現在しない事にしています。したがって弓擦り羽が傷むのは仕方ないとなります。なので弓弝は広げないという理屈です。ですが初心の頃は羽根が痛まないように弓構えから打ち起こす前に少し広げていました。したがって今回はどちらでも良しとします。

痩せ気味の人はあまり円相の腕が伸びて見えない方が良いと聞いています。体格の良い方は逆に肘を曲げすぎないで打ち起こす方が良いとも聞いています。正直理由ははっきりと知りませんが、大三に移行する時に無理が掛からない選択だと捉えています。

四五度に上げる打ち起こしは思うよりも高く感じるのが普通らしいですが、それよりも上から下に引く方が身体の無理が少なく、なるべく高く上げる癖を付ける方がより良いと思われます。押手を開いた分、勝手が弦に引かれた分矢は下がる事が自然でしょう。八節の図からは打ち起こした肘の位置が変わらない様に大三を取る姿が描かれている為、あまり矢が平行移動するように大三で肘を立てる必要は無いと思われます。打ち起こしから大三、会へと最短距離を矢が通る様に打ち起こしの位置を考えます。身体に無理が掛からないとすれば肘の動く道筋はそうなると思って構わないでしょう。(大三で手首と肘を結ぶ線上を勝手は会へと移動する)したがって打ち起こしが低いと引き分けが低くなります。若さの有る時はなるべく高く、歳を重ねて行っても肩の柔軟性を失くさないでなるべく高く上げる様にしたいですね。

最初の弓が照らない工夫は引き分けにかなり影響します。結論から言うと、手の内と同じように勝手の手首を折らない事を意識して下さい。「捻りが戻る」という言い方も有りますが、引き分けに入る時に勝手の捻りを加える必要も出るためで結果平付けにならないように意識します。この捻り返す動作が力みを生むことは自然の成り行きです。したがって、勝手の親指は打ち起こし終わりに水平にせず弓構えのまま上げて下さい。引き分けに入って弦が勝手の親指を引けばそれなりの形になっていきます。勝手の肘から先は弓に形を作ってもらう位の意識が必要です。弓の照りを解消する為には力を抜くです。弓を固く持ったり勝手の手首を動かしたりしなくても弓が真っ直ぐ立つ様な打ち起こしは可能です。少し突っ込んで言うと、本弭が末弭よりも脇正面に出来ない様に末弭を天井に突く感覚が欲しいところです。和弓は普通に引くと矢が右上に飛ぶ性質を持っています。さらに弓が照るとなお上に飛びやすいので、離れの出し方に影響すると考えられます。手の内も取り懸けも整えたままでそのまま打ち起こし、弓の照りを押さえて弓毎縦に伸びて行くような打ち起こしを意識してみましょう。イメージとしては無風状態のなかで静かに立ち上る煙りの様に打ち起こしは考えられます。勿論理想論です。頭の中で「肩を楽に捧げ上げる様にしかも胸や息は降ろし縦に伸びる風情」を想像して下さい。習慣になれば自然と止まる位置まで上げる打ち起こしの位置が理解しやすいと考えられます。どこまでも上げ続けるがある位置で止まって見える打ち起こしというイメージは会が無限の引き分けでも引かぬ矢束とされる感覚に似ています。ゆくゆくはこの二つの感覚も得やすいと言えるでしょう。

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