習慣になると余り良くは無いと感じている事
真っ直ぐ伸びていると力みに見えてしまい外見からは良くないと判断される事も多いでしょう。例を挙げてみますので、検討材料にして下さい。審査や試合場では意識したいと思われます。
良い、悪いは考えずに進めます。
①手の内の人差し指。
②手の内の親指。
③手の内で三指の第一関節。
④勝手の中指と人差し指。
⑤微妙ですが両膝。
⑥微妙ですが押手の肘。
こんな感じです。多く見られると感じている対象ですが、
①⑤は女子学生。⑥は男子学生。⑤は袴だと解りにくいですが、両膝がピンと伸びる事に依って、胸が張り詰め重心が脇正面に流れ後ろから腰を突くと前に倒れそうな感じなのですがわかるでしょうか?
⑥は打ち起こしから引き始める時に押手の肘をまず伸ばして矢が前に向いてから腕を回して大三にパッと移る感じなのですがわかるでしょうか?
①の人は同時に親指の付け根が山になってしまうと感じています。
③は握りの右角を押さえ過ぎたり引っ張ったりして起こる感じです。
④は帽子の中の親指を反らし過ぎている事とセットかも知れません。
こうしてみると、対処も他の部分と合わせて行わなければ改善しにくいかも知れませんね。
①は三指が前下に向いていないか(上押しと手首を下に折る事の混同)?親指の付け根を握りに押し付ける癖になっていないか?弓を捻ってないか?の確認が必要です。そこを変えないで人差し指だけを脱力しようと試みても改善しにくいかも知れません。
②手の内の親指を反らし過ぎている事は会で親指を曲げ伸ばし出来ないほど反らしては力み過ぎでしょう。離れでピンと伸ばすなら初めから伸ばしている方が良いかも知れません。
③はやはり手の内が弓力受ける感覚よりも自ら弓を捻る事を抑えたり、角見への意識を変えたりしないと改善しにくいかも知れません。
④は竪帽子の弽を使っているなら、その堅さを利用する、控え付きなら控えを利用する事を考えてみましょう。
⑤は確かに膕(ひかがみ)を伸ばす基本には即している様にも思えるでしょうが、縦に伸びる事や自然体に胴造りの基本がある事も合わせて考えてみると良いように思われます。
⑥は強い押手を求める事、肩で弓力を受けやすい事が出発点に有るかも知れませんが、力を入れてする動作は常にリスクを抱えると考える習慣を意識すると良いかも知れません。
習慣化は主観から始まる場合が多いと思っています。身体の仕組みや本来私達が持っている「連動」に時には目を向けてみると良いでしょう。