ゴム弓と手の内の関係が二面ある事。
会での手の内を予め造り、そのまま引けるゴム弓は良い練習道具だと思っています。
二面の一つは、自分が思う手の内を予め造れる事で、大三や会でのその手の内を経験出来る事です。ほとんどの人はこちらに近いかもしれません。
別の面は、常に気に掛かる手の内が予め造れるので、手の内を気にしないで引き分けでの肩や肘、身体の使い方に意識を集中出来る事です。
本来は後者がゴム弓が持つ目的の様に思えますがどうでしょう。
私は使った事は無いですが、下に玉がぶら下がっているタイプも有るので、離れの感覚を身に付ける目的も有るかもしれません。
ゴム弓を構える時には「手の内はたぶんこんな感じかな」とイメージは出来ているでしょうから、そのまま離れまで変えないで引けるという意味では非常に有効な道具だと思えます。この段階では角見や縦の伸びなどは考える手前の様なので、やはり引き分けから離れまでの一連の動作を擬似体験する動作が主な目的と捉えるべきでしょうか。
たぶんゴム弓は弓力に換算すると5㌔前後の物が多いので、私的には、手の内は打ち起こしから離れまでそのまま引ける、離れもゆっくり離せる有効面をじっくり意識して、手の内は置いておいて、身体の使い方と一連のリズムの感覚を得る為には一番有効な練習道具だと思っています。
結論的に言うと、ゴム弓を使う時には手の内を構えた以降気にしないという練習に重きを置く方が効果は高いと考えられるでしょう。