mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

的中を取る為に的中を捨てるのはどうか

高校二年生の時に試合で審判席の着物を着た年配の先生から注意されたエピソードを以前書かせて頂きました。

「君は中たるかもしれないけど手の内の親指が曲がっているから直さないと駄目だよ」と言う言葉です。

的前で引き始めて一年足らずで悩み多き時だったので、必然的に響いた事を覚えています。勿論初対面の先生でどんな弓を引かれるかも知りませんでしたが、無知のせいもあり不思議と「そうなんだ」とすっと受け容れられた様に覚えています。試合中の立ちを終えて退場する時に突然声を掛けられたので、たぶん「えっ」みたいな状態で上手く受け答えも出来て無かったのが大変残念でしたが、先輩達も珍しいと言っていたので恥ずかしさを先に感じていたのかもしれません。

本題としてはこの後です。手の内の模索が始まりました。

取り敢えず親指を伸ばす事が優先でしたが、色々試す中でいくつかの鍵となった語句を挙げてみます。

「弓になるべく触れない」「親指を起こす」「手首の向き」「人差し指の状態」「小指と薬指の使い方」

今でも重要な語句を挙げるとすればこれらです。夏休み明けから一月半余り手の内だけに絞って練習したせいもあって、今でも自分の基準になりました。

現状と少し違いが有るとすれば、故意に親指を起こして無い事です。

弓になるべく触れないで親指を伸ばして起こす事は一番難しかったと感じていたのかもしれません。注意された時は親指は起きていて親指の左側面は握りの厚さ全体ときっちり当たり、先だけ折れて下に向いた状態です。したがって初心者に有りがちな親指の左側面の皮が向けて痛い思いをしてました。そこで、付け根だけを中心に握りに当て親指の先を一つ前の的に向くように開き始めてから皮も向けなくなっていきました。それに合わせて人差し指も付け根だけを当てる様に開いていき、親指と人差し指に関しては、なるべく弓に触れないとなったかもしれません。

その次に、人差し指指の力を抜く事を試みて、自然に曲がる状態を意識した当時は、人差し指の先は鏃に向いた程度と記憶しています。私の場合は親指の先に人差し指を向けると曲げ過ぎと感じています。この親指と人差し指の状態は今でも高的中に貢献していると感じています。大三に移るときのぎちぎちいう音は自然に消えて無くなりました。

私の指は手の平の大きさから見ると短めなので、弓力を上げるごとに小指がたいにくくなっていきましたが、そこは無視しています。ですが、中指よりも手前に薬指が飛び出ることはこの頃から避けています。今でも小指と薬指は中指方向に寄せるだけを意識しています。それに加えて三指は指先の接し方だけを意識して第二関節は開くように今は考えています。しかし当時は三指の指全体がきっちり付いていたと思います。指全体がきっちり付くと、弓を前に倒しやすくなると私の猿腕の骨格からは感じています。小指と薬指の状態は指先だけを握りに接する様に考えて、中指に添える意識が中心です。天文筋を当てる握りの部分は当時から余り意識せずに手の内は考えています。手の平の大きさには個人差も有るでしょう。

現在の手の内に関して教本の基本と照らしても、手の内改善の順番は私にとって最善だったと感じています。

単純に弓は挟まないが結果的に挟まると言うのなら頷けます。角見は効くと考え利かそうとしないという根本的な考えは変えないでしょう。最後に気遣った事は小指の付け根、掌底と弓の接し方です。現在親指を起こして無いのは、上手く指の力を抜けてきたからと自負しています。

表題の答えとしては、良い方向に変えていく練習で的中は落ません。気にする事は無いと考えています。

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