射法八節を簡潔に選んで表わしてみる
足踏みは背負い的に立つ。
胴造りは肋骨下部を持ち上げる。
弓構えは肩甲骨からの円相。
打ち起こしは肩を開かない。
引き分けは身体を起こす。
会は弓力に合わす。
離れはゆっくり。
残身(心)は爽やかさを感じる。
全体的に背伸びの気持ち良さを感じる。
簡単に表わす事は本当に難しいですね。
本座に控える時の位置は的の後ろ半分を正面に立つ感じでしょうか。行き過ぎないで控える事は意外に難しい。
胴造りで肋骨を持ち上げると腰の後ろが伸び首筋が伸びるので、肋骨を持ち上げる事は縦に伸びるという感じです。
肩甲骨は肩を浮かさない様に前に出します。横に開かず向きを正す為です。肩甲骨は背中側から肩に斜め方向が自然ですね。
打ち起こしで肩を開かないというのは、肩甲骨が円相のまま保ち矢筋に揃うのを避ける為です。胸が張るのを防げます。
引き分けで身体を起こす時は胸を張らず息を詰めない事を忘れないように。
会では弓力が意識に無いと引かぬ矢束にはならないと思われますが、離れに意識が注がれすぎるのも防ぐ為でもあります。狙いは会に入った時付いているとします。
離れは速さや鋭さを求めたりすればほとんどの場合力むと感じています。軽く離しても弓力にみあう鋭さが出ます。
残身(心)では中たり外れが表に悟られない様に気持ちと身体が開放された事を素直に受け止めたいですね。次に生かす反省はそれからですが、反省も弓倒しまでには終えましょう。退場する時にはあれこれ考えない。
開放感が脱力感にならない為には、会の造り方にも影響されるでしょうが、心のリズムを崩さない事が第一です。平常心はリズムの安定感で、鼓動の乱れや息の乱れも無い感じです。音楽でドラムやベースが乱れる事に似ているかもしれませんね。落ち着いて聞けない不安感は気持ち悪いと思います。