mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

対処法はやはり気持ちからか

寒い時候になると手は乾燥し冷たくてこわばっているし、握りも乾いて滑りやすく手の内が効かない?と感じた事のある人も多いかと思っていますがどうでしょう。今までの話の流れから出る言葉では、手の内が効かないと思えば自動的に力むとなるでしょうが、ここでは方向を変えてみます。大三に移る時に手の内がぎちぎち擦れる人はすんなり回しやすくなって逆に良いかもしれません。当たり前のように筆粉など執拗に付けないで、手の平にもしきりにハァハァと息を吹き掛けないでそのまま引きましょう。それでどうなるか?に慣れておくのも一つの提案です。感じ方に差は有っても同じ場所で引くなら条件は同じと考えられるでしょう。握り皮の好みは人に依って違いが有るでしょうが、道具に愛着を持つとしても拘らないという習慣は気持ちに余裕を持つ為に一役買うと考えてみるのも一つの手立てになります。微妙な感覚の違いに左右されると終いには切がなくなるという結果を避ける提案です。

例えばですが学生時代に経験した事を紹介すると、羽根が半分位にすり減った矢を引き続けてもかなりの間真っ直ぐに飛びます。勿論金銭的な理由で再々買い換える事が難しかったせいも有りますが、気分的な部分を少し我慢すれば長く使えます。矢なら重りを入れたり重心を気にしたりする事、また弓に凝ったりしだしても同じ様に切りが無いと考えられるでしょう。道具に愛着を感じ大切にする事と道具自体に凝る事は微妙に違うと考えています。アーチェリーと違い高い物ほど命中率が良い訳ではありません。いつもの弓、いつもの矢、馴染みの弽、気に入った弦でないと的中が落ちるとまで感じる人は少ないでしょうが、何か変わると不安感が出る人は敢えて拘りを捨てる状況を作ってみたらどうでしょうか?どの弓や弽でも気にしないで淡々と引ける精神状態は貴重と思われます。

以前紹介は済んでいますが、大学時代に経験した先輩の話を最後に挙げてみます。

私が現役の時に代の重なって無い見知らぬOBが訪問された時の事です。「久しぶりに引きたいので一立ちさせて」と言われて弦の張ってある弓を手に取り、矢と弽も差し支えない物を借りて射位に立ち二手で皆中してからありがとうと言って帰られました。ほんのひと時でしたがこういう弓を引きたいと今でも強く印象に残っています。

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