mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

(前回補足)弓返りについて

弓返りの程度についての判断基準に触れてみます。弓返りは「起こる」が前提としています。

取り敢えず初心時期では90度が始めの目安で良いと思います。始めて2~3年の間に向こう弦(180度)になれば御の字でしょう。

270度が正しいとの説を耳にしていますが、中には一度腕に当たってまた元に戻るほど激しい弓返りの説もあります。極端な例を除けば、学生時代や初心者教室から始めた場合なら、90度~180度を良しと出来るでしょう。弓の握りを丸く整える引き手も居る様ですが、大概は少し長方形に近いでしょう。したがって会で長辺が的に向き、90度で短辺が枕を右に的に向きます。そこからは枕が的側に向き始めるので短辺から長辺へ手の内の接し方が変化します。弓を挟む力が強いと90度で止まる事は想像しやすいと思いますがどうでしょう?。

では握りを真円に近くしたら良いと考えてみると、弓返り自体が起こらないかもしれません。丸くない長方形の物が手の内の中で回る事から、手の内に修練が必要となります。しかも掌に擦りながらの回転では豆も出来やすいでしょう。このジレンマは当然発生します。これは正しい感覚でしょう。

結局、手の内は絞めたり弛めたりしないながらも掌の皮や肉の柔軟性を利用して回転の動機も生まれ弓返りも起こると考えてみましょう。中指や小指はぎゅっと握っても、全く触れてないのも両方共に不味いと考えます。触れているけれど密着しない塩梅を模索します。

骨格を使う事は手の内でも同じです。それも親指の付け根だけでは不安定です。親指の付け根だけで上手く弓返りしている引き手も居ますが、個人的にはどうしても空回り的に見えてしまいます。本当に手の内は厄介ですが、一番注意したい点は焦りです。「弓返りがしない」事は始めは当然です。その時に「させる」とほぼ弛め癖は治らないと思います。

「どうしたら弓返り出来ますか?」と質問を受けた経験がありますが、技術や練習の裏打ち無しには起こりません。個人的には90度の弓返りでもさほど的中に差し障るとは思えません。離れで握って全く返らない学生さんも試合で活躍した人は居ます。昇段審査でも弓を倒して弦を返して落ち着いて体配をして下さい。させた弓返りは確実に見透かされます。

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