手の内再び4
手の内の整理をしてみます。
①弓構えで弓力は無い為に手の内の力は要らない確認
②斜面の打ち起こし、正面の大三で矢束はだいたい3分の1。手の内も弓力同等でバランスを取るが、弓力に+αしないと止まってしまう。
③弓を捻る、弓を挟む、親指と中指が中心、親指と小指が中心、親指の握りに当たる位置など良し悪しに関係無く検討してみる。
④正面の大三で手の内は整えるか効かすか効くか自分の意識を決める。
これらの事でわかると思いますが、手の内に対する意識の差で働きが違ってきます。しかしそれはどれも根拠が有り、人それぞれの正解です。したがって手の内は難しくなる理屈です。引き方に依って変わる手の内と考えても手の内に依って引き方が変わると考えても、基本的に終わりは無いので常に今の自分の状態に合わせた行射が必要です。寒い時期や汗ばむ時期やその日のコンディションに沿った射を見当が付く様に経験値を上げていきます。いわゆる柔軟な対応が的中の安定には欠かせません。握り皮の乾燥や湿気で手の内の感覚は変わるし、矢数で体力にも変化が出るでしょう。その時に焦ったり慌てたりしない事が大切です。
毎回同じ射は出来ません。常に同じ射を目指す事自体に問題が有るという見方も出来るでしょう。射法訓にも記されている様に、心理も身体も流動的です。「こうしたら中る」の感覚は、上達には障害となる事が多いです。