mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

手の内再び⑤特に初心者に近い方

指導する人で気になる事を始めに上げておきます。人は自分が気にする部分を主に見ていると考えて下さい。特に勝手の納まり、手の内、押手の肩や肘、肩甲骨の使い方、姿勢などです。これは誰しもが長く研究して悩む部分です。したがって経験者も程度の差は有っても一様に悩んでいます。手の内を主に助言される時はその指導する人も同じ様に悩んできたか或いは今悩んでいると考える事が出来ます。手の内は引き方全体を含めて検討する物と頭に置いて下さい。左右均等は全体的な纏まりと言えるでしょう。「手の内はまだまだ、引き方もまだまだ、力んでもいる、肩の納まりも今一つ」しかし全体的にバランスが良い射を初めは目指すべきだと思います。

角見や弓返りや弦音や矢勢など気になるでしょうが、手の内で中てるとは思わないで下さい。前述の通り手の内はかなりの経験者でも悩む部分です。これで良い所まで到達した引き手は多くないと言えるでしょう。自分が目指す物になるべく近づく努力を皆がずっとしていると考えても良いでしょう。

手の内に固執し過ぎないで弓をきちんと持ってしっかり引く練習が手の内の上達にも必要です。手の内に対する考え方をちゃんと持って全身で弓を引く事が何よりも大切です。

逆に例えば勝手の納まりが不満な時は姿勢を正して手の内や肘や肩にも意識を向けて全体的なバランスを考えて下さい。射は身体の不調と似て、症状の出た箇所自体が悪いとは限りません。全体に目を配って改善します。

的中に悩み手の内に固執している学生さんに手を添えて姿勢を直して身体の捻れを修正すると中るといった経験は数多く有ります。どこか一部分に意識の偏った引き手に別の場所に意識を向けると的中が上向いた事も多いです。

自分が悩んで苦労した二の舞をさせない様に助言する指導者も多いですが、自分の意識は全体に向けて下さい。手の内も最低限守るべき事が理解出来ていれば少々の事は的中に影響しません。手の内に悩んでいるなら手の内から一度意識を無くして引いてみる事で効果が出ると言えるでしょう。手の内は大切な技術ですが手の内だけでは射は成り立たないでしょう。

題材は手の内ですが、手の内に拘らないという逆とも言える内容かと思われるかもしれません。しかし意外にも効果は高いと考えています。どんな時でも全体のバランスは必要です。

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