mypace-mywayのブログ

未熟なりに弓道を考えて、わかりにくい事を単純にし、自分の頭の中を整理した道筋を残しながら、迷った時に戻って来る拠り所の場所を作ってみたい。「あの頃はあんな事を考えていたのか?」

弓道の枝葉③

多少の身長差や体格差が有っても和弓は水平に引く事が基本です。的の下端が射位の床と同じ高さになるように的は立てられています。甲乙の矢は回転が違う様に羽根を生けてあり、一手では矢同士が接触しない工夫がされています。弓は長くても反動の抑えられた二箇所のうち下側に握りを設け、裏反りから逆に弦を張り、上下の長さの違いを気にしないで引ける様に打たれています。

長年の間積み重ねてきた技術で、もはや伝統工芸品の域に達しています。ただ竹は自然素材なのでそれなりの保護が必要で、制約が有ることも弓道の面白さと捉えられるでしょう。

つまり、操作する道具というよりも弓矢本来の性能を引き出す事が弓道を嗜む人に必要な考え方です。

悪く言うと、現代人の浅知恵を使っての手先の操作ではうまく引けないし中りも安定しないのは当然です。

取懸けや手の内を考える時にはこの事は頭に置いておくべきでしょう。履き矢が出たり、真っ直ぐに刺さらない時にはまずは手先の操作を疑います。武器から用途が変わってきたとは言え、的に中る仕組み自体の変化は少ないでしょう。

数年、十数年で今までの歴史を全て解る事は難しいです。が、今は情報を得る手段が多数有るので、自己流では無く、教本も読みつつ、自分でも自分の射を見つめ直して練習したいですね。

「理に適う」引き方は無視出来ません。冒頭に挙げた様に、多少の体格差は弓矢が助けてくれるでしょう。つまり、手の内よりも水平平行に矢を動かす事が最優先です。よく中るからは直接的に正射とは一致しません。何本引いても外さない人は別としても、「まだまだ」という気概が練習には必要です。しかし、それは全ての引き手には当て嵌まらず、自分の段階に合う練習をしましょう。本質的に苦痛を伴う物ではありません。身体に無理がなく気持ちはのびのび出来る武道が弓道だと感じられるように練習を積み重ねていきましょう。簡単にいかない事はごく当たり前です。ああでもないこうでもないと紆余曲折する事も弓道(武道)の楽しみだと考えて下さい。

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