肩甲骨を寄せる引き分け
腕を上げると肩甲骨も動きます。胸鎖関節は2〜3度位の自由度とされているので鎖骨の肩側は余り上がらない代わりに肩甲骨の下側は横に広がります。腕を上げる方向には腕2に対して肩甲骨が1の割合で動く様な仕組みになっている様です。仮に30㌢の長さにすると凡そ10㌢の5分の1程度で2㌢強位でしょう。それ以上上げると段々無理が掛かりそうです。鎖骨は前方向には動きやすいらしく、上と言うよりも身体の正面に動かし易くなっているそうです。
つまり、肩甲骨を寄せる引き分けは、肩甲骨の下側を元の位置に戻す感覚に近いと思っています。その寄せる動きは単に背骨に肩甲骨を近づけるというよりも、弓力に対抗して、横に開き(押し)ながら立てるとイメージする方が両肩が抜けるのを防げると思っています。
したがって、肩甲骨は肘のある向きに伸長させていく事で弓力とのバランスが取りやすくなる理屈です。
引き分けのイメージはこの辺りから身体の受ける感覚に対して習慣にする修練が必要かもしれません。始めの間は鎖骨が安定せずに、両肩が色々な方向に動いてしまうでしょう。つまりは左右均等が優先になります。両方の鎖骨や肩が同じ横に動いたり開いたりすれば、上下前後ろのどこかに抜けたりしても会は安定するでしょう。左右均等を図りながら引き分けの技術を磨けば良いと考えられます。